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親の賃貸探し、実は「断られる」ことがある?高齢者の入居事情を解説

2026.09.30

「実家の親が、そろそろ一人暮らしには広すぎる家を住み替えたいと言っている」

 

そんなとき、賃貸探しがスムーズに進むとは限らない、という実態をご存知でしょうか。

 

結論からいうと、高齢者の賃貸入居には、多くの管理会社が慎重な姿勢をとっているのが現状です。この記事では、最新の調査データをもとに、その実態と、家族としてできる備えを解説します。

約半数の管理会社が、高齢者の入居を断った経験あり

アットホーム株式会社が2026年2月に実施した調査によると、全国の賃貸住宅管理会社632社を対象にした調査で、高齢者の入居申し込みを断った経験がある管理会社は約半数にのぼりました。最も大きな懸念として挙げられたのは「孤独死」で、84%の管理会社がこれを不安要素として回答しています(出典:アットホーム株式会社、daily.co.jp 2026年7月18日掲載)。

 

一方、借り手側である高齢者本人への調査(要支援状態ではなく、子どもと同居していない60歳以上の男女288人が対象)では、10.7%が「賃貸の入居申込みで断られた経験がある」と回答しました。年齢そのものに加え、「連帯保証人を立てられない」という点が、大きなハードルになっていることもわかっています(出典:同上)。

 

高齢者自身が抱える不安

同じ調査では、高齢者が現在の暮らしで不安に感じていることも聞いています。上位に挙がったのは「自分の健康悪化(病気・通院増加など)」(28.1%)、「生活費・家賃の負担増」(17.7%)、「将来、賃貸に住み続けられるか(更新・退去など)」(13.5%)でした(出典:同上)。住まいの確保そのものへの不安が、健康や生活費の不安と並ぶ大きなテーマになっていることがうかがえます。

背景にある構造的な要因

国土交通政策研究所の資料によると、単身高齢者世帯は今後約800万世帯に迫るという見通しが示されています。また、60歳以上の持ち家率は約8割と高い水準を保つ一方、若い世代では持ち家率が低下しており、今後、高齢者を含む「住宅確保要配慮者」の賃貸住宅への居住需要は一層高まると分析されています(出典:国土交通政策研究所「高齢者の建物賃貸借契約における実務上の課題」2025年)。親世代・子世代を問わず、今後さらに身近な課題になっていく可能性があります。

業界側の対応も進みつつある

こうした課題に対し、不動産業界でも対応が広がっています。高齢者向けの不動産事業を展開する株式会社R65が提供する見守りサービス「らくもり」の累計契約件数は、2026年2月時点で前年同月比5倍に急増しました。孤独死などの万が一の事態に備える仕組みとして、管理物件にあらかじめセットで導入する管理会社も増えているといいます(出典:株式会社R65 2026年3月26日発表)。

 

また、家賃保証を手がける企業が、都道府県から「居住支援法人」の指定を受け、高齢者など住宅確保要配慮者の入居支援を広げる動きも進んでいます(出典:日本経済新聞 2025年8月26日)。連帯保証人を立てられない場合でも、保証会社を利用することで入居できるケースは増えてきています。

 

国土交通省の資料でも、家賃保証会社へのヒアリングを通じて、身寄りのない高齢者の受け入れについて「リスクを低減する措置をとることができれば、前向きに検討したい」という声が確認されています。課題として認識されているのは、孤独死のほか、認知症、家賃滞納、そして亡くなった後の残置物処分です(出典:国土交通省 家賃債務保証業者に対するヒアリング調査資料)。裏を返せば、こうした懸念に対応する仕組みが整えば、受け入れの余地は広がっていくと考えられます。

 

家族としてできる備え

早めに情報収集を始める

住み替えを検討し始めたら、時間に余裕を持って情報収集を始めることが大切です。希望条件によっては、対応してくれる物件・管理会社を探すのに時間がかかる場合があります。

保証会社・見守りサービスの有無を確認する

連帯保証人を立てにくい場合は、保証会社の利用に対応した物件を中心に探すとよいでしょう。見守りサービスが付いている物件であれば、管理会社側の懸念も和らぎやすくなります。

居住支援法人などの公的な相談先も知っておく

都道府県から指定を受けた「居住支援法人」では、住宅確保要配慮者向けに相談や情報提供、家賃保証などを行っています。お住まいの自治体や都道府県のホームページで、相談窓口を確認しておくと安心です。

親の住み替えを考えるときのチェックリスト

  • 本人の希望条件(エリア・間取り・予算)を整理できているか
  • 連帯保証人を立てられるか、保証会社の利用が必要かを確認したか
  • 見守りサービスの導入が可能な物件・管理会社か確認したか
  • 早めに情報収集を始め、時間に余裕を持って進めているか
  • 居住支援法人など、公的な相談先も把握しているか

 

よくある質問

高齢者は賃貸を借りられないのでしょうか?

年齢だけを理由に一律で入居できないわけではありません。ただし、保証人の有無や、管理会社側の受け入れ体制によって、対応が分かれるのが実情です。見守りサービスの利用など、条件を整えることで選択肢が広がる場合があります。

連帯保証人がいない場合、どうすればいいですか?

家賃保証会社を利用することで、連帯保証人なしで契約できる物件も増えています。物件を探す際に、保証会社利用可の条件で絞り込むとよいでしょう。

見守りサービスとは、具体的にどのようなものですか?

緊急時の通報装置の設置や、安否確認の仕組みなど、サービスによって内容はさまざまです。導入している物件や管理会社に、詳しい内容を確認することをおすすめします。

まとめ|「いざというとき」に慌てないために

高齢者の賃貸入居をめぐっては、貸し手側の不安と、借り手側の切実な事情との間に溝があるのが現状です。一方で、見守りサービスや居住支援法人など、その溝を埋めるための取り組みも少しずつ広がっています。親世代の住まいについて考える機会があれば、早めに情報収集を始め、利用できる制度やサービスを知っておくことが、いざというときの安心につながります。

 

住まいに関するご相談は、テレルームでも承っています。気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。

 

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