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ペアローンで理想の住まいを実現|メリット・デメリットや審査の流れ・必要書類を解説!

2025.07.2

ペアローンは、二人の収入を合わせることで、一人では手が届かない理想の住まいを実現しやすくなる住宅ローンの選択肢です。ただし、メリット・デメリットを正しく理解し、将来設計と照らし合わせて慎重に選ばないと、大きな負担になりかねません。

この記事では、ペアローンの仕組みから他のローンとの違い、契約後に後悔しないための注意点を解説します。混同しやすい「収入合算」「連帯債務」との違いも表にまとめているので、ぜひ最後までご覧ください。

ペアローンとは?二人で協力して組む住宅ローン

ペアローンはご夫婦で組むケースが一般的ですが、実は利用できる関係性が広がっています。まずは、基本的な仕組みから見ていきましょう。

1つの物件に対して2本のローンを組む仕組み

ペアローンとは、一つの物件に対し、ご夫婦それぞれが住宅ローン契約を結ぶ方法です。それぞれが「主債務者」となり、お互いに相手のローンの「連帯保証人」になるのが一般的です。負担割合に決まりはなく、お二人の状況に応じて自由に設定できます。

・収入に応じて分ける:それぞれの年収のバランスに合わせて借入額を決める方法。収入の多い方が多めに借りることで、双方にとって無理のない返済計画を立てやすい。

・きっちり半分ずつ分ける:借入額を半分ずつにする公平でわかりやすい方法。関係性をシンプルに保ちたいお二人に適している。

・ライフプランに合わせて分ける:将来的に産休・育休の取得を考えている方が借入額を少なめにするなど、今後のライフプランを見据えて柔軟に割合を決める方法。

物件の「持ち分」=借入額の割合

ペアローンを組む際は、それぞれの借入額の割合と物件の「持ち分(所有権の割合)」を一致させて登記するのが基本です。例えば、5,000万円の物件を夫が3,000万円、妻が2,000万円のローンで購入した場合、物件の持ち分は「夫:3/5、妻:2/5」となります。

ペアローンは、どんな夫婦におすすめ?

・共働き志向のご夫婦:お互いに安定した収入があり、今後もキャリアを継続していくビジョンをお持ちの方。

・理想の住環境を妥協したくないご夫婦:都心や人気エリア、より広い間取りなど、ワンランク上の物件を希望される方。

・税金のメリットを賢く活用したいご夫婦:住宅ローン減税の恩恵を二重に受け、手元の資金をより多く残したい方。

夫婦だけじゃない!多様化するペアローンのカタチ

「ペアローンは法律上の夫婦だけが利用できる」と思っていませんか?実は、時代の変化とともに、住宅ローンのあり方も柔軟になってきています。金融機関によっては、事実婚のカップルや親子でもペアローンを利用できます。

・事実婚(内縁関係)のカップル:お互いをパートナーとし、生計を共にしている実態があれば、金融機関の所定の条件を満たすことでペアローンを利用できる場合がある。

・親子:二世帯住宅の新築や購入を機に、親世代と子世代でペアローンを組むケースも増えている。

ご家族のカタチが多様であるように、住宅ローンの組み方もさまざまです。

夢が広がる!ペアローンの4つのメリット

ペアローンの魅力は、借入額が増えることだけではありません。家計にうれしい節税効果や、将来の安心につながる保障など、ライフプランを豊かにする4つのメリットをご紹介します。

購入できる物件の選択肢が広がる

ペアローンは、ご夫婦やパートナーそれぞれが収入に応じて住宅ローンを組むため、一人で借りるよりも総借入可能額を増やせます。予算の都合で諦めていた都心部の物件や、もう一部屋広い間取り、最新設備の新築マンションなど、単独では手が届かなかった価格帯の物件が現実的な選択肢になります。

他にも、選択肢を広げる方法として「中古物件」もおすすめです。新築よりも価格を抑えられるため、同じ予算でもより広い間取りや、より良い立地の物件を選べる可能性が高まります。

以下の記事では、中古マンションの魅力をご紹介しています。
▶中古マンション購入で失敗しない完全ガイド|メリット・デメリットから賢い資金計画、内見のポイントまで徹底解説

節税効果が2倍に!賢く手元にお金を残す

ペアローンでは、それぞれが住宅ローン減税の対象です。年末のローン残高に応じて、二人分の所得税・住民税の還付を受けられるため、世帯全体で見ると節税効果がより大きくなります。


出典:国土交通省「住宅ローン減税」

万が一への備えも二重で安心

それぞれが団体信用生命保険(団信)に加入するため、万が一、パートナーに不幸があった場合でも安心です。亡くなられた方の住宅ローンは保険で完済されるため、遺された方が二人分の返済を背負うことはありません。ご自身の返済はこれまでと変わらないため、安心して住み続けられます。

住宅ローンの「もしも」に備える団体信用生命保険(団信)の仕組みや、賢い活用方法については、ぜひこちらもご覧ください。
▶団体信用生命保険(団信)とは?住宅ローンの「もしも」に備える仕組みや、契約前に確認したいポイントを解説

金利変動リスクを分散!オーダーメイドの返済計画

「夫は安定志向で全期間固定金利」「妻は当初の返済負担を抑えるため変動金利」のように、お互いの価値観やキャリアプランに合わせて異なる金利タイプを選べるのも、ペアローンならではの強みです。市場の変動リスクを世帯全体で分散させる返済計画を実現できます。

二つの金利タイプ「固定金利」と「変動金利」はそれぞれメリットとデメリットがあります。ぜひこちらの記事を、金利タイプ選びにご活用ください。

▶住宅ローンで7割が選ぶ「変動金利」とは? 選ぶ前に知るべき特徴とリスク対策

▶金利が上昇する今こそ知りたい「固定金利」とは?メリット・デメリットや賢い活用方法を解説!

契約前に必ず知っておきたいペアローンの4つのデメリット

契約後に「こんなはずでは…」と後悔しないために、デメリットも把握しておきましょう。

見落としがち!諸費用が二人分に

ローン契約が2本になるため、契約書に貼る印紙代や登記費用、金融機関への手数料などの諸費用が、単独ローンの約2倍かかります。

ライフイベントによる収入減リスク

ご出産や育児・転職・介護など、長い人生では収入が一時的に減少する局面もあります。お二人で支え合うローンだからこそ、どちらか一方の負担が増えたときの備えが不可欠です。

離婚の際、手続きが複雑に

万が一離婚する場合、共有名義の家や二人分のローンをどのように分けるか決めなければなりません。財産分与やローンの借り換え・売却など、冷静な判断が求められるため、精神的なご負担が大きくなる可能性があります。

売却や賃貸には「二人の合意」が絶対条件に

将来、転勤などで住まいを売却したり、賃貸に出したりする際には、必ずお二人の合意が必要です。共有名義の不動産は、どちらか一方の意思だけでは手続きできません。

「ペアローン」「収入合算」「連帯債務」の違いを比較

ご夫婦でローンを組む方法は、ペアローンだけではありません。ご家庭の状況によっては、他の方法が適している場合もあります。それぞれの違いを比較して検討しましょう。

項目ペアローン収入合算(連帯保証型)収入合算(連帯債務型)
ローン契約数2本1本1本
住宅ローン減税夫婦それぞれ(持ち分による)債務者のみ夫婦それぞれ(持ち分による)
団信加入夫婦それぞれ主債務者のみ主債務者のみ(金融機関による)
諸費用2本分1本分1本分
特徴二人分の節税効果と保障が魅力。ただし諸費用と将来のリスク管理が必要。手続きはシンプルだが、合算者の保障と節税メリットがない。保障面で不安が残る場合も。フラット35で主流の方式。



テレルームでは、お客様の状況や価値観を丁寧にお伺いし、最適な選択肢をご提案いたします。いつでもお気軽にご相談ください。

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申し込みから契約まで!ペアローンのステップと必要書類

ペアローンの審査の流れや必要書類を事前に把握し、スムーズに申し込みの準備を進めましょう。審査は、ご夫婦それぞれが個別に受け、お二人とも審査に通る必要があります。

事前審査からご契約まで

・ステップ1:購入したい物件が決まったら、まずは金融機関に事前審査(仮審査)を申し込みます。年収や物件価格が、借入可能額の目安を判断するための基準です。

・ステップ2:事前審査にお二人とも通過したら、不動産会社と物件の売買契約を結びます。

・ステップ3:売買契約書などの正式な書類を揃えて、本審査に進みます。ここでも、それぞれ申し込みが必要です。

・ステップ4:本審査に通過すると、金融機関との契約です。ペアローンはローン契約が2本になるため、それぞれが契約手続きを行います。

・ステップ5:契約内容にもとづいて融資金が支払われ、物件の購入代金を決済します。登記手続きが完了すれば、いよいよマイホームの引き渡しです。

二人分必要!準備すべき書類リスト

基本的には単独ローンと同じですが、以下の書類がそれぞれ必要になります。

・本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
・収入証明書類
(源泉徴収票、確定申告書など)
・住民票、印鑑証明書
・物件に関する書類
(売買契約書、重要事項説明書など)
・その他、金融機関指定の書類

ペアローンの活用で理想の住まいへ!

ペアローンは、お二人が理想の住まいを手に入れるための選択肢です。借入可能額の増加や節税効果、二重の保障など、単独ローンでは得られないメリットがある一方で、諸費用の増加やライフイベントによるリスクなどの注意点もあります。
お二人の収入バランスやキャリアプラン、将来のライフイベントを考慮し、慎重に比較検討することが大切です。

ペアローンのご相談は、ぜひテレルームへ

テレルームでは、物件のご提案だけでなく、お二人の将来のキャリア設計やライフプランまで含めた資金計画を一緒に考えさせていただきます。お二人が心から納得してマイホームの夢を叶えられるようサポートいたしますので、どのようなことでもお気軽にご相談ください。

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